Uber Eats 広告を出した18日間のうち9日は注文ゼロだった|都内海鮮丼店の実データ検証

本ページはプロモーションが含まれています。

本ページはプロモーションが含まれています。

Uber Eats(ウーバーイーツ)の広告を出すとき、多くのオーナー様は「いくら使って、いくら売れたか」を気にされます。ですがその前に、確認しておくべきことがあります。

広告を配信している間、そのお店はきちんと注文を受けられる状態でしょうか。

今回ご紹介するのは、都内で海鮮丼店を営む店舗が Uber Eats の広告を18日間運用した実データです。結果はROAS3.78倍。ただし商品1点単位の販売明細まで確認したところ、この数字の背景には、広告以前の問題がありました。

目次

先に結論

  • 広告を配信していた18日間のうち、注文を受けたのは9日だけ(残り9日は受注ゼロ)
  • 広告期間の1日あたり売上は3,126円。広告直前(8,462円)の37%まで落ちていた
  • 広告を止めた後は稼働が戻り、1日あたり売上は10,031円(広告期間の約3.2倍)に回復した
  • 広告費は、店舗が注文を受けられない日にも配信されて消費される

この記事で扱うデータについて

本記事の数値は、すべて Uber Eats Manager(店舗向け管理画面)の実測値です。月ごとの売上サマリーではなく、商品1点単位の明細が出力される「お支払いの詳細(商品レベル)」レポートを取得し、日付で集計し直しています。

  • 対象店舗:都内の海鮮丼店(店舗名は非公開/海鮮丼・握り寿司・刺身を販売)
  • 広告の種類:スポンサードリスティング(検索結果・フィード内に表示される広告)
  • 広告の実施期間:2026年6月29日〜7月16日(18日間)
  • 比較に使った期間:2026年5月(基準月)、広告直前12日間、広告停止後27日間
  • キャンセル済みの注文は集計から除外しています

実測値から計算した数値は、本文中で「計算値」と明記しています。

実施した広告と、表示された実績

設定内容は次のとおりでした。

  • 1日あたりの予算:857円
  • 配信対象:すべての利用者(絞り込みなし)
  • 開始日:2026年6月29日
都内海鮮丼店のUber Eats スポンサードリスティング広告の実績。広告費用対効果3.78倍、広告経由の売上37,560円、広告費用9,930円、広告経由の注文11件、新規のお客様8人
項目 実績
広告費用対効果(ROAS) 3.78倍
広告経由の売上 37,560円
広告費用 9,930円(全額クレジット)
広告経由の注文 11件
新規のお客様 8人

広告費用9,930円は全額が Uber Eats から提供された広告クレジットでまかなわれており、この店舗の自己負担はありません。

ROAS3.78倍という数字だけを見れば「悪くはないが、特筆すべきでもない」という印象でしょう。しかし日次のデータを開くと、話がまったく変わります。

広告を配信していた18日間のうち、9日は注文ゼロだった

商品レベルのレポートを日付ごとに並べたものが、次のグラフです。

都内海鮮丼店の広告配信期間18日間の日次売上。2026年6月29日から7月16日まで。受注ゼロの日が9日あり、広告開始日の6月29日と30日も注文がなかった

灰色になっている日は、注文が1件も入らなかった日です。18日間のうち9日、ちょうど半分が受注ゼロでした。

とくに注目していただきたいのが、広告の配信を開始した6月29日と、翌30日です。この2日間はどちらも注文が入っていません。広告を出し始めた最初の2日間が、まるごと空振りに終わっています。

7月13日から15日にかけても3日連続で受注がなく、最終日の7月16日も1,680円の1件のみでした。

広告期間は、比較したどの期間よりも売れていなかった

期間ごとに1日あたりの売上を計算して並べます。期間の長さが異なるため、合計ではなく1日あたりに揃えています。

都内海鮮丼店の期間別1日あたり売上。5月4,606円、広告直前8,462円、広告期間3,126円、停止後10,031円。広告期間は18日中9日しか受注がなかった
期間 日数 注文数 1日あたり売上 受注があった日 1営業日あたり売上
5月(基準月) 31日 31件 4,606円
広告直前(6/17〜6/28) 12日 22件 8,462円 9日(75%) 11,282円
広告期間(6/29〜7/16) 18日 16件 3,126円 9日(50%) 6,251円
広告停止後(7/17〜8/12) 27日 52件 10,031円 19日(70%) 14,255円

広告を出していた期間の1日あたり売上3,126円は、比較したどの期間よりも低い数字です。広告直前と比べると37%の水準まで落ち込んでいます。

ここで重要なのは、原因が「休業日の多さ」だけではないという点です。実際に注文を受けた日に限って計算しても、広告期間は1営業日あたり6,251円で、広告直前の11,282円を大きく下回っています。営業日数も、営業日あたりの売上も、どちらも落ちていました。

そして広告を止めた後、1日あたり売上は10,031円まで回復します。広告期間の約3.2倍です。

ROAS3.78倍という数字をどう読むべきか

ここで、冒頭のROASに話を戻します。

広告経由の売上37,560円は、広告期間中の総売上56,260円の約67%にあたります。つまりこの期間、店舗の売上の3分の2は広告枠を経由した注文でした。

ROASが3.78倍にとどまったのは、広告の性能が低かったからというより、そもそも売上が立ちにくい状況で広告を回していたためだと考えられます。店舗が受注していない日には、当然ながら広告経由の注文も発生しません。

広告費は日単位の予算で消化されます。店舗が閉じている日にも、広告は配信されうるという点を押さえておいてください。

売れなくなったのは特定の商品のせいではない

「広告で客層が変わり、特定の商品だけが動かなくなったのでは」という可能性も検証しました。カテゴリ別の1日あたり販売個数です。

カテゴリ 広告直前 広告期間 広告停止後
海鮮丼 1.50個 0.56個 1.56個
刺身 1.50個 0.39個 1.78個
貝類 0.42個 0.28個 0.56個
その他 0.25個 0.11個 0.22個

結果は明確で、全カテゴリが広告期間中に落ち、停止後に回復しています。特定の商品やカテゴリの問題ではなく、店舗全体の受注量が落ちていたことを示しています。

なお、この落ち込みの原因が何であったかは、管理画面のデータからは特定できません。店舗都合の休業、仕入れの状況、システム上の受注停止など、複数の可能性があります。広告を出したことが売上減の原因である、とは言えません。

広告を出す前に確認すべきこと

1. 受注できる日をまず確保する

この事例から得られる最も実用的な教訓です。広告は「お店を見つけてもらう」ための仕組みであって、見つけたお客様が注文できなければ意味がありません。

Uber Eats Manager の「実績」→「運用」から、店舗のダウンタイム(営業時間内に注文を受けられなかった時間)を確認できます。この店舗は直近1週間の計測で11時間44分、営業時間の22%がダウンタイムでした。広告費をかける前に、まずここを改善するほうが効果的です。

2. 広告の開始日を、営業が安定している時期に合わせる

今回、広告の配信初日と2日目はいずれも受注ゼロでした。広告は開始直後にお客様へ表示され始めます。その立ち上がりの時期に店舗が閉じていると、最も効率よく認知を取れるタイミングを逃します。

繁忙期の直前や、仕入れ・人員が安定している時期に合わせて開始日を設定してください。

3. 評価は月次ではなく日次で行う

この店舗の2026年7月の売上は、月次で見ると223,580円でした。前月(163,460円)より大きく伸びており、月次データだけを見れば「広告が効いた」と読めてしまいます。

しかし日次で開くと、7月の売上の大半は広告を止めた7月17日以降に発生していました。広告期間中(7月1日〜16日)の売上は56,260円にすぎません。

月次の集計は、広告期間と非広告期間を混ぜてしまいます。広告の効果を判断するときは、必ず広告の開始日・終了日で区切ってください。商品レベルのレポートを使えば、日単位での集計が可能です。

3店舗を同じ基準で比べてわかること

同じ時期に同じ種類の広告を実施した他2店舗も、同じ手法で検証しています。

同時期にUber Eats 広告を実施した3店舗の比較。ROASはうどん店6.91倍、鮮魚店7.98倍、海鮮丼店3.78倍。広告期間中の1日売上の増減はうどん店プラス29.6パーセント、鮮魚店マイナス19.7パーセント、海鮮丼店マイナス63.1パーセント
項目 うどん店 鮮魚店 海鮮丼店
ROAS 6.91倍 7.98倍 3.78倍
広告経由の売上 134,450円 155,820円 37,560円
新規のお客様 38人 22人 8人
広告直前の1日売上 6,247円 16,752円 8,462円
広告期間の1日売上 8,098円 13,451円 3,126円
実際の増減 +29.6% −19.7% −63.1%

ROASが最も高かったのは鮮魚店(7.98倍)ですが、広告期間中に実際に売上が伸びたのはうどん店だけでした。ROASの順位と、実際の売上の伸びは一致していません。管理画面の数字だけで判断してはいけない理由が、ここにあります。

この店舗(海鮮丼店)の−63.1%が突出しています。ROASが3.78倍と最も低かったのは、広告の性能ではなく、広告期間中の稼働率が50%まで落ちていたことが大きいと考えられます。受注できる日が半分では、広告がどれだけ表示されても注文にはつながりません。

関連記事

同じ時期に同じ種類の広告を実施した他2店舗の検証結果も公開しています。業態や店舗の状況によって、結果がどう変わるかがわかります。

まとめ

都内海鮮丼店が Uber Eats の広告を18日間、1日857円の予算で運用した結果、ROASは3.78倍でした。

ただし日次のデータを確認すると、その18日間のうち9日は注文がゼロで、1日あたり売上は広告直前の37%まで落ちていました。広告を止めた後、稼働が戻ると売上は約3.2倍に回復しています。

広告は、注文を受けられる体制があってはじめて機能します。広告費をかける前に、営業時間内にきちんと受注できているかを確認してください。ダウンタイムを減らすことは、広告よりも先に取り組むべき、そして費用のかからない改善です。

そして広告の効果を判断するときは、月次の売上ではなく、広告の配信期間で区切った日次のデータをご覧ください。月次では見えないものが、そこにあります。

Uber Eats に出店しませんか?

Uber Eats への出店をご検討の方は、公式のレストランパートナー向けページから申し込みが可能です。

Uber Eats に出店しませんか?

Uber Eats 導入サポート実施中バナー

オーナーインタビューバナー

delitre をフォローする

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

当メディアの運営責任者。これまで累計1,600店舗を超える飲食店の経営支援に携わり、フードデリバリー出店や助成金活用を中心に幅広いサポート実績を持つ。さらに、東京都内での飲食店共同経営経験を活かし、現場視点と経営ノウハウを両立した情報発信を行っている。飲食店経営者にとって実務に役立つ専門的な知識と、信頼できる一次情報を届けることを使命としている。

目次