Uber Eats(ウーバーイーツ)バーチャルレストランの出店事例

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Uber Eats 導入サポート

本日は飲食店経営経営において全くの初心者だった方(筆者の会社)が東京都内の吉祥寺駅から徒歩3分の場所でバーチャルレストランをオープンしてUber Eats を開始した経験をお話しします。

Uber Eats のバーチャルレストランを始めたきかっけ

飲食店未経験者がUber Eats のバーチャルレストランを始めたきっかけをお話します。

Uber Eats のことを深く知りたかった

実は自社でUber Eats の出店サポートを行っており、これまで多くの出店をサポートしてきました。ですが、Uber Eats の広告機能を積極的に活用したり、メニュー変更を行ったり、自分たちの意思で行うことが難しかったため、自社でバーチャルレストランをやってみようということになりました。

飲食店経営のことを深く知りたかった

Uber Eats の出店サポートを行う中で、飲食店のいろはを深く知る必要があると感じました。特に食材の仕入れ、管理、調理、提供までの流れが実際どのようになっているのか、サポートを行う立場として飲食店経営者や調理人の方たちと同じ目線でUber Eats のことを考える必要があると考えたためです。

【出店前】バーチャルレストランに対するイメージ

実際にバーチャルレストランを始めるまでは、以下のように考えていました。

固定費を抑えられる

店内飲食のスペースが不要なため、厨房と食材を保管する冷蔵庫などがあれば大丈夫だし、その分家賃も低く抑えられるだろうと思っていました。

宅配に専念できる

店内飲食がないため、お客様からオーダーをとる必要がなく、会計等もいらないため、デリバリーに専念できるだろうと思っていました。さらに、店内へ集客する必要がないため、SNSや食べログなどの広告運用の手間も省けるので、デリバリー事業に専念できることに魅力を感じておりました。

たくさん売れて利益も出る

私たちはこれまで数多くの出店をサポートしてきた立場として、サポートを行ったお店の売上を常に見てきました。あるお店ではUber Eats だけで月商100万円近く売り上げていたり、片手間でやっても15~20万円くらいは必ず売上が見込める。という安心感を持っていました。そのため、複数店舗を出店して真剣にやれば、月商200~300万円くらいは余裕でいくだろうと割と楽観的に考えていました。

人員が少なくて済む

店内飲食と違って、お客様対応をしなくて済むので、厨房で調理を行うスタッフが1人いれば充分だろうと考えておりました。

2等地、3等地で十分

バーチャルレストランは来店客を想定していないため、1等地である必要がなく、宅配エリア内であれば問題ないと考えました。2等地、3等地であれば家賃も低いため、固定費を抑えられるので、コロナのようなトラブルや災害が起きても持ちこたえられるだろうと考えました。

【出店後】バーチャルレストランを始めた結果

出店前に考えていたバーチャルレストランに対するイメージと出店後に感じたイメージは全然違いました。ここでは店内飲食よりもバーチャルレストランのほうが優れている点とあまり優れていない点についてお話したいと思います。

バーチャルレストランのメリット

固定費を低く抑えられる

なんといっても飲食スペースがいらない分、家賃の固定費を抑えられる点がメリットに感じました。固定費が高いと売上が好ましくないときに経営を圧迫しますよね。実家暮らしで家賃と食費がかからないのでお金がなくてもなんとかなる状況と似ています。やはり固定費は低いに越したことはないでしょう。

初期費用を低く抑えられる

飲食店を新規開業する際に立ちはだかるリスクがこの初期費用でしょう。物件取得費や内装工事費など、おおよそ1000万円くらいかかるのではないでしょうか。居酒屋など店内飲食ありきで開業する場合、資金を金融機関などから借り入れするリスクを背負って始めなければなりませんが、バーチャルレストランなら内装を気にする必要が一切なく、家賃も低いため、初期費用を極限まで抑えることが可能です。

撤退がラク

いきなり撤退の話で恐縮ですが、事業の引き際を前もって考えることはとても重要ですよね。そういう意味では、バーチャルレストランならもともと内装工事や店内飲食用のテーブルなどが不要ですから、最低限の調理器具や容器などを片づければ撤退できちゃいます。もしも1000万円もの負債を抱えた状態で、閉店しなければならない状況に陥り、撤退時にスケルトンの工事費がかかると言われたら、もう参りますよね…

バーチャルレストランのデメリット

もちろんバーチャルレストランにもデメリットを感じました。出店前に想像できませんでしたが以下のような点が厳しいなと思いました。

宅配サービスだけで勝負しなければならない

あたりまえなんですが、バーチャルレストランは店内飲食がない(もしくは意図していない)ため、完全にデリバリー事業だけで利益を出さなければなりません。

実店舗も同じだと言えますが、Uber Eats は広く知られているサービスのため、次から次へと新しい加盟店が参入してきます。Uber Eats のような宅配サービスは初期費用がかからないため出店の敷居が低く、競合が増えるスピードが速いですね。

2022年時点では、大手のチェーン店もそこまで多くない印象ですが、今後、低価格で有名ブランドのチェーン店が参入してきたときに、小さくて無名のお店が生き残れるかやや不安な部分もありますね。

地域密着型の店内飲食スペースがあれば、お店のデザインや雰囲気でも特徴を出せますが、値段と味とボリュームが主な訴求点になるデリバリーでは差別化が難しい印象です。

店内飲食のほうが利益率が高い

バーチャルレストランはいくら売り上げを上げても宅配サービスの手数料が重くのしかかります。どの宅配サービスも35%ほど手数料がかかりますので、売価を高く設定しなければなりません。2023年の現在、日本は物価が高騰し、給与が上がらない状態ですので、消費が控えめです。松屋や100円ショップのような安い商品が人気ですよね。そんな経済状況でUber Eats のように1食1,500円もする商品を毎日購入できる人は限られているじゃないですか。その点、店内飲食であれば、誕生日をお祝いする、デートで活用するなど、料理以外の空間やサービスを消費いただけるうえ、高い手数料がかからないので、店内飲食のほうが高い利益率を出せるのではないでしょうか。

バーチャルレストランで苦労した点

飲食店未経験の企業がバーチャルレストランを始めて特に苦労したのは、次のようなことです。

食材の保管場所が狭かった

飲食店経験が浅かったため、食材の保管場所がどれくらい必要か予想できませんでした。バーチャルレストランは異なるコンセプトごとに1つの加盟店を出店するイメージです。

たとえば

・ハンバーグ専門店=>1店舗目
・サラダボウル専門店=>2店舗目
・海鮮丼専門店=>3店舗目
・パスタ専門店=>4店舗目

のように別々に出店する戦略をとります。

そうすると調達すべき食材が増えますので、広い保管場所が必要になります。しかし、借りた物件に新しい冷蔵庫を設置できるスペースがなかったので、5店舗目、6店舗目と拡大することが物理的に困難になりました… この点は計画ミスですね。

厨房設備が不足していた

保管場所だけでなく、当然、厨房設備も充実している必要があります。

特に苦労した点は、あとから唐揚げ弁当に需要があると思って、新しくメニュー開発を行い、出店を計画したところ、フライヤーが必要だということに気が付きました。しかし、すでにフライヤーを設置するスペースがなく、唐揚げ弁当を断念せざるを得ない状況に陥りました。バーチャルレストランを始める際は、様々なジャンルのメニューを扱う可能性があるので、厨房機器を新しく置けるかどうか事前に確認を行うべきでした。

メニューの開発が大変

これは居酒屋など店内飲食でも同じかと思いますが、バーチャルレストランのメニュー開発も大変です。特にメニューの販売実績がないバーチャルレストランにとって、本当に売れるかわからない料理を最低10品以上考え、写真撮影を行い、説明文を考え、価格設定を行い、出店して確かめる必要があります。もし売れなかったらメニュー開発、写真撮影や容器の購入に費やした全ての労力がムダになります。

食材の調達やロス管理が大変

バーチャルレストランの場合、店内飲食がない分、どれくらい解凍して仕込みをしておくべきか予測が難しくなります。もしも店内で提供していれば店内で消費される分を用意すればOKですが、特にバーチャルレストランを始めたばかりのころは需要が全く読めないので、仕込みと解凍して準備しておくようなさじ加減がわからず、1か月くらい苦労しました。

バーチャルレストランで売り上げを上げるコツ

バーチャルレストランを実際にやってみて、どうすれば売上を上げられるか気が付いた点をお話します。

売れるメニューを開発する

当たり前の話ですが、需要があるメニューを主に取り扱うということです。どういうことかというと、Uber Eats で売れ筋のメニューをリサーチして似たようなメニューを作れば売れるという考えです。徹底的に真似るという手法ですね。

売れてるFC店のメニューを扱う

あとは自社で新規メニューを開発するよりも、既に売れているメニューを扱っているFC点に加盟するほうが効率的かなと思います。食材も必要な分だけ調達できますし、ソースや味付けも既にできているので、仕込みを行う手間を考えると、既存の人気メニューを扱うことも悪くありませんね。

オペレーションが楽なメニューを扱う

飲食店の売上を考えるとき席数と回転数がポイントになりますが、バーチャルレストランの場合、単純に出荷数となります。極端な話、容器にライスと湯煎したハンバーグをのせて完成するくらい簡単なオペレーションが理想的です。

バーチャルレストランをやって気が付いた点

バーチャルレストランをやってみて特に重要だなと思ったことをお話します。

各メニューごとに食材を使いまわすこと

バーチャルレストランでは、1つのお店で複数の加盟店をオープンできます。

例)
・ハンバーグ専門店=>1店舗目
・サラダボウル専門店=>2店舗目
・海鮮丼専門店=>3店舗目
・パスタ専門店=>4店舗目

その際に、すべてのメニューで同じ食材を使いまわせるように考慮すべきだと気付かされました。

たとえば、上記の例だとハンバーグ店と海鮮丼のお店の相性が悪いです。ローストビーフ専門店であれば、海鮮丼のメニューとしてローストビーフサーモン丼のように食材を使いまわすことが可能ですよね。

ですが、お店ごとに食材を使いまわせない構成は食材ロスに繋がりますし、食材の管理がとても複雑になります。

ロスがでないメニュー構成にすべき

ロスを0にすることは難しいですが、たとえば、海鮮丼のネタを生で提供できなくなった場合、焼き魚定食として提供したり、野菜の鮮度が落ちたらしゃぶしゃぶにして提供したり、いかにロスをなくして食材をムダにしないか考える必要があると思います。食材ロスは利益率に影響しますし、地球環境的にも考える必要がありますね。

自社バーチャルレストランの今後の展開

当社で行っているバーチャルレストラン事業の今後の展開ですが、多くのノウハウを会得できたので、加盟店を増やすなど、拡大していこうという意識はやや低めです。

ですが、常にUber Eats など宅配市場に身を置いておくことで、マーケットの流れやサービスの変化にいち早く気が付けるので、このまま続けていきたいと思います。

最近では、Twitterでバーチャルレストランは儲からない、手数料が高くて失敗した。などの声をよく見かけます。

失敗しないようにするにはどうするべきか、ユーザーのニーズを満たすにはどうすればいいか、私たちはUber Eats の出店をサポートする立場として、実践を通じて日々リサーチを心がけていきたいと思います。

最後にひとこと

正直、店内でお酒やドリンクを提供したほうが利益を出しやすいと思いました。宅配サービスは売れるんですが、薄利多売といったイメージで、利益が労力に見合っているかと言われるとやや物足りない気がします。

もちろんバーチャルレストランとして物凄い成果を出している事業者もいらっしゃいますが、バーチャルレストランはUbre Eats や不動産会社のルールに大きく影響を受けるので、やはり実店舗のファンになっていただけるお客さまを獲得し続けたほうがメリットが大きいように感じました。

いつか飲食店を始めたいけど、手元資金が足りず、失敗するリスクを背負いたくないという人は、少額で始められるバーチャルレストランを経験するのもありですね。

もしバーチャルレストランのことで気になることがあれば、お気軽にご質問いただければと思います。

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