今回は、Uber Eats(ウーバーイーツ)加盟店舗「Burger Mania(バーガーマニア)」様にお話を伺いました。
東京都内に白金、恵比寿、広尾の3つの店舗を持つBurger Mania は、Uber Eats が日本に上陸した最初期に出店しました。
現在、すべての店舗が「Eats 厳選」と呼ばれる最高評価を獲得しているだけでなく、おすすめのお店として数多くの記事で取り上げられています。
そんな不動の人気店であるBurger Mania がUber Eats に出店した経緯や効果はもちろん、人々から選ばれ続けるために重ねてきた工夫についても詳しくご紹介します!
目次
Uber Eats が日本に上陸したばかりの頃、営業の方から「加盟しませんか?」というお誘いをいただきました。
当時、アメリカでタクシー配車サービスであるUber が名を馳せていると知っていたこともあり、「あのUber ね」とすんなり出店が決まりました。
その時から、これからはスキマ時間に働く副業ワーカーやノマドワーカーが増えていくだろうと考えていました。世の中が変化していく流れを感じて、期待が高まったことを覚えています。
デリバリー事業への展開は初めてというわけではありませんでしたし、既に「ファインダイン(FineDine)」も利用していたので、その辺りの不安は特にありませんでした。
ただ、まだ日本に上陸したてのサービスということで「ちゃんとお客様のもとに届くのか?」というところを心配していました。
また、Burger Mania を創業する前、オーナーがデリバリー事業に携わっていたので、デリバリーサービスを運営する難しさも知っていました。
だから「Uber Eats 自体がこれから先ずっと続いていくのか?」という不安も感じていましたね。
出店したのはUber Eats が日本に上陸したばかりの頃だったので、当時は苦労することが多かったです。配達パートナーとの連携がなかなか取れなくて、クレームがたくさん入ってしまったりしました。正直なところ、配達パートナーとの意思疎通の部分では、今でも苦労することが多いです。
Uber Eats のサポートに関しても、初めはなかなか電話がつながらなかったり、回線が混雑しているせいか話が進まなかったりもしましたが、最近はかなり改善されてきましたね。
すべてがよくなったというわけではありませんが、オペレーターの教育に力を入れているんだなということが伝わってきます。
Uber Eats がサービスをアップデートしてきた部分もある一方で、こちらがUber Eats に合わせていった部分も多くあります。
飲食店がデリバリーサービスを利用する時、一番大切なのは店舗側のオペレーションをデリバリーありきで整えることです。
宅配代行サービスごとに異なる処理
例えば、複数のデリバリーサービスを使うとなると、どのようにそれぞれの伝票を起こすのかという問題が出てきます。
注文数が少ない時は端末を見ればよいのですが、注文が10件、20件と増えていくと、いちいち端末を確認していては、とても手が回りません。
ミスの防止策
デリバリーでは、商品の入れ間違いと渡し間違いが店舗で一番良く起きるミスです。
ですから、いかにそれをオペレーションで防ぐかについては、かなり力を入れて考えてきました。
最初はミスがよく起きて、その度に機会損失していましたが、オペレーションを工夫した結果、ここ1年ほどはうまく回るようになりました。
わざわざ時間をかけて来ていただいている店内のお客様が最優先なので、デリバリーのオーダーはその中にうまく組み込んでいかなければなりません。
作り手には、それぞれの注文をうまく段取りするスキルも要求されています。
でも、Uber Eats は端末から営業の受付時間をいつでも調整できるので、助かります。
Burger Mania は、Uber Eats の他にも4社のデリバリーサービスを活用していますが、操作が一番簡単で、使い勝手がいいのは圧倒的にUber Eats です。注文数の部分で比較しても、Uber Eats はデリバリーの主軸ですね。
Uber Eats に出店したことによる一番大きな変化は、売上が目に見えて上がったことです。
売上がぐんぐん上がっていくと、店舗で働いているスタッフはとてもやりがいを感じますし、当然、モチベーションアップにもつながります。
店舗営業の可能性が広がったことも、大きなプラスの変化でした。
通常、ランチからディナーにかけて、15時から17時まではアイドリングタイムです。
そこで時間が無駄にならないように仕込みをしたりもしますが、それでは売上を伸ばすことができません。
Uber Eats でデリバリーをやることにより、アイドリングタイムにも売上を構築していくことができるようになりました。
コロナ禍を乗り切ることができたのも、Uber Eats によるところがとても大きいと感じています。そうでなければ、最悪の事態もありえたでしょうね。
デリバリーの注文が入ると、必ず新規かリピーターのお客様か確認するのですが、コロナ禍に突入してから、新規のお客様が増えました。Uber Eats に出店したことで新規のお客様の集客につながっていることを実感しています。
逆に、実店舗に来ていただいたお客様には「何回か来ていただいてるんですか?」とお声がけしているのですが「いや、普段はUber Eats で頼むんだけど」という答えが返ってくることも増えてきています。
お客様の間口が広がったことはもちろん、実店舗とデリバリーの相乗効果があることは、売上の変化からも体感できていますね。
Burger Mania のハンバーガーは、老若男女に美味しく食べていただける味にしています。
僕らが目指しているのは、素材の味を生かしたバランスのいいハンバーガーなので、パティの味付けは塩と胡椒だけ、ソースもマスタードとマヨネーズだけです。
薄い味付けに寄りすぎても、濃い味付けに寄りすぎても、万人に喜んでもらうことはできません。
みんなにとってのちょうどいいところを狙っているので、現に、お年を召したお客様にもよくご来店いただいています。
Uber Eats に掲載する写真は非常に重要なポイントだと考えています。
Burger Mania では、オーナーがお客様を視覚でも楽しませることにこだわって撮影した写真を使っています。
出店してから、写真は何度か差し替えているのですが、そうするとやはり注文の入り方が違いますね。
最近は、その店オリジナルのおしぼりやショップバッグを使って、独自の世界観を表現するところが増えてきましたよね。
うちはバーガーの包装もおしぼりも、オリジナルのロゴ入りにしていて、視覚の面でもプロデュースしています。
デリバリーされてきた商品がかわいく包装されていたら「いいな」と思うじゃないですか。
写真を取りたいお客様もいるでしょうし、映える商品が届いたらうれしいですよね。
単純に、記憶に残りやすくなる利点もありますし、特に女性のお客様に受けてリピートにつながっているのではないかと思っています。
マヨネーズの有無を選んだりするカスタマイズの部分も、とても大事なポイントだと考えています。
デリバリーでもお客様のご要望通りのハンバーガーを食べていただきたいので、ストレスなくカスタマイズできるよう配慮しています。
例えば、アイスコーヒーの氷の有無を選べない店舗って、意外と多いんです。
配達中に氷が溶けてコーヒーが薄くなるし、家には氷がありますから、氷を抜いてほしいと思っているお客様はたくさんいるはずです。
ハンバーガーに関しても「パンとパティだけにして」とか「よく焼いて」とか細かなご要望にもお応えできます。
そうすれば、好みの違う家族が一緒に食事をする時にも選んでいただけやすくなりますよね。
できるかぎり店舗で食べた時と同じクオリティの商品を届けるために、工夫を重ねています。
とはいえ、店舗では雰囲気やBGM、スタッフのサービスも含めた食体験ができるので、それを再現しきれないのは、仕方がないところではありますが…
それでも、お客様には配送料を含めた金額をお支払いいただいているので、それでも納得していただけるクオリティになるよう、常に意識しています。
フードだけでなく、例えば配達パートナーの方が到着してからエスプレッソを落とすなど、ドリンクにも細かく気を遣っていますね。
改めてUber Eats に出店してからのことを振り返ってみましたが、プラスの変化しかないですね。
基本的に飲食店は、少しでもたくさんのお客様に来て、食べていただかなければ売上は上がりません。
新しいお店が人気になっていく道のりは、まずは関係者の知り合いが来て、そこから口コミで評判が広まり、だんだんお客様が増えていくというのがほとんどです。
デリバリーをやれば、そうやって段階を一つずつ踏まなくても、SNSから直接注文につなげることすら可能です。
お店で扱う料理がデリバリー向きでなくても、デリバリー専用のメニューを開発するという方法もあります。
新しく飲食店を開業するならば、Uber Eats には絶対に出店するべきでしょうね。
個人的には、売上のことを考えるのであれば、Uber Eats に出店しない選択肢はないくらいに思っています。
【出店条件はこちら】
» Uber Eats(ウーバーイーツ)出店登録ガイド