今回は、東京都内でUber Eatsレストラン(実店舗、ゴーストレストラン含む)を12店舗を営み、多店舗のコンサルティングもおこなうオーナー様にお話を伺いました。
7年前、売上が低迷していたクリーニング会社を親戚から引き継ぎ、その年の売上を2倍にV次回復させたことをきっかけに
拡大しているデリバリー市場(Uber Eats)に参入を決意され、そこから1年で「Eats 厳選」に選ばれる人気店になりました。
鋭い洞察力を駆使した店舗運営のノウハウや「選ばれるお店づくり」の考え方はとても参考になりました。
Uber Eatsで扱うメニューは海鮮丼のみならず、とんかつ、カレー、ローストビーフ、お茶漬けなど、流行をとりいれたお店作りで成功されています
「Uber Eatsレストランの良し悪し」「失敗しない店舗づくり」を知りたい方にピッタリな内容です。
目次
オーナーのカネダです。本日はよろしくおねがいします。
はじめましてインタビューワーのイシイです。貴重なお時間ありがとうございます!
さっそくですが、Uber Eats加盟店のご状況をおしえていただけたら幸いです。
はい、まず都内で海鮮丼、ローストビーフ丼、お茶漬け、とんかつなど全部で12店舗を運営しており、新宿区、足立区、豊島区に実店舗をもっています。新宿店と駒込店は海鮮丼を扱っており、テイクアウトもやっています。足立区綾瀬の店舗はデリバリー専門店として、とんかつやカレーなどを扱っています。
いろんなジャンルで出店されていますね!
はいそうです。1番はじめに新宿エリアで「海鮮丼店」を開始後、約1年で成功させるノウハウを会得しました。そして成功モデルに従い、2店舗、3店舗目と料理ジャンルとお店のコンセプトを変えて店舗展開しております。
1年で12店舗、凄いスピード感ですね!もともと飲食店を経営されていたノウハウや経験があったのでしょうか?
いいえ、実はUber Eatsに出店する前、飲食店の経験はありませんでした。もともとクリーニング店を経営したり、複数のビジネスを抱えており「Uber Eatsは儲かりそうだ」と狙いをさだめて「加盟店」に登録し、自分もキッチンに立ち、ゼロから学んで「メニュー開発」「食材仕入れ」など、飲食店経営に必要なノウハウを養いました。
飲食以外のビジネスにも共通する「お客様のニーズ」を研究し、経営判断をおこなった結果、1年でたくさんの評価をいただけたのかなと思います。
飲食店未経験からUber Eatsを立ち上げて、自身が店頭にたってお料理を提供し、研究しながら繁盛店をつくった。すごい行動力ですね!
はい、評価をみてメニューを改善したり「いかにお客様に満足していただき、たくさんの対価を得るか」ということに集中しております。
お店が繁盛し、十分な対価を得て「従業員のメンバー」にも還元できる。そうすることで、お店に活気がつき、メンバーたちが「お店をもっと繁盛させよう!」とアイデアをだしてくれる。
Uber Eatsのようなデリバリーサービスだと、私たち作り手の顔は見えませんよね。しかし、1つのドンブリに「お店の想い」が詰まっているんです。「少しネタを多めに入れよう」「サーモンを美しく並べよう」とか、そういう目に見えない「自然な思いやり」に日本人は気づきます。「この海鮮丼は他のお店より何か違うよね」と感じてもらえるように日々工夫しています。
目に見えない細部にも想いが詰まっている。実はこちらの海鮮丼をいただいたことがあるんですが、たしかにネタが多くて、ご飯が抜群に美味しかったです。正直「えっ、こんなお米たべたことない」と記憶に残る衝撃レベルです。
店舗のテイクアウトは除いて、純粋にUber Eatsレストランだけの売上イメージをお話します。
具体的な数字はネットに公開できませんが、12店舗運営のうち、1つのレストラン加盟店で新宿区にある主要な駅から徒歩5分の路面店の家賃は十分ペイできるでしょう。2つめのレストラン加盟店で3~5人ほどの人件費を捻出できます。そして3つめの加盟店から営業利益が発生するイメージです。もちろん1つの店舗をオーナー1人で運営することも可能です。もし従業員メンバーにお店を任せて経営に専念し、利益を増やすには、複数店舗の運営が必要でしょう。
ありがとうございます。出店後の売上イメージがわかりました。
Uber Eatsのようなデリバリー市場は年々拡大しており、裏づけとして総務省が調査した平成28年社会生活基本調査の資料では、Uber Eatsを最も利用するユーザー層(20代~30代)は家で「DVD鑑賞」したり、「ゲーム」「ネット動画」などの娯楽が目立ちます。つまり仕事や娯楽において家にいる時間が増えるほど、Uber Eatsの利用数もどんどん伸びていい感じです。
はいそうですね。ちなみに、飲食店経営者にとって、実店舗オープンとなると、物件の初期コストに内装費用、さらに厨房機器等を合わせて500~1000万は必要でしょう。居抜き物件でも最低150~300万円くらいは初期コストがかかりますし、家賃など固定費もリスクが大きい。
しかし、Uber Eatsのレストラン店舗なら、初期コスト5万円、固定費なし、売れたら35%の手数料だけなので、複数店舗を運営しても実店舗ほどのリスクはありません。
実店舗を出店するってリスク大ですね…
そうなんですよ…
Uber Eats出店は初期コストがかからないうえ、コロナ以降、オフィスビルを撤退し、在宅ワークに切り替える会社が増えています。昼食、夜食を出前かテイクアウトする一人暮らしの消費者が増え、結果的にゴーストレストランのようなテイクアウト・デリバリー専門店が続々と開業しています。
ちなみに足立区に新しく出店した店舗は、あえて繁華街を避け、3等立地にすることで固定費を抑え、食材にこだわり、お客様に満足してもらえるお店作りを考えています。
金田さんのお話を伺っていると「素人の私にも、Uber Eatsで飲食店を経営できるんじゃないか?」と、思えてきました
もし出店されるご予定があれば、ネットでいえないノウハウを伝授しますよ
その際はご相談したいです m(_ _)m ちなみに、
そうですね、やはり「お客様の声をメニューづくりに反映させること」でしょう。たとえば、10個のメニューがあるうち1つが50%以下の評価(bad率)なら、すぐにメニューから削除します。そして新しいメニューを考えて追加します。
お客さまは料理の評価を見ることができません。※店舗側のシステムだけみれる仕組みです。
はじめて注文した料理の評価が低くて粗末だと「ここのお店は美味しくないな」と思われ当然リピートされなくなる。
グット評価が50%以下のメニューは裏を返せば100人中50人の口に合わない、もしくは満足できない結果なので、新規のお客様を50人手放すことと同じリスクがある。
私たちのお店では、より多くのお客様に満足いただける料理を追及しており、お客さまから届く評価(good or bad)を頼りに完成度を高めます。
その証拠に当店では評価の高いお店に与えられる「Eats 厳選マーク」をいただいております。
おそらくレビュー数が少なく、注文がこないお店では、お客さまの評価を気にせず、工夫しておられないのだと考えます。
工夫されない理由には、評価の見方が分からないケースや、見て見ぬ振りをしてしまうケースもありそうですね…
たとえ店内で満足いただけても、テイクアウトやデリバリーだと「顔もみえない」「会話もできない」ので、Uber Eatsの評価だけが頼りなんですね。
そうなんです。どんな商売も同じかと思いますが、お客様の満足を追求することが成功の秘訣ではないでしょうか。
お米の味にしても、食材の鮮度にしても、お客様は「うまい、まずい」を瞬時に見極められます。利益優先で「こだわり」を疎かにすると、結果は一目瞭然。
飲食店だけでなく、クリーニング屋も同様に、「ビシッ!とキレイに畳まれた洋服」と「そこそこキレイに畳まれた洋服」とではお店の印象が異なる。そこそこのお店は、やがて価格競争に負けてしまうでしょう。
店舗運営で失敗しないためには、ただ料理を作るだけでなく「選んでもらえる付加価値」を作ることが大切だと考えます。
実際に食べたらわかりますが、デリバリーで注文できる海鮮丼だと思えない完成度なんですよね。繁盛店の真髄がわかった気がします。
はい、2020年9月時点でUber Eatsレストラン加盟店を12個運営しておりますが、近々スムージーやデザート系のお店をオープンしようと計画中です。
さらにUber Eatsの成功モデルをもって「新規オープンのお手伝い」や「既存店舗様の売上拡大」を積極的におこなう予定です。
ご参考までに、
「新規オープンのお手伝い」では、Uber Eats出店申請からオーダー受注までの「運用基盤」を一緒に立ち上げます。
「既存店舗様の売上拡大」では、注文アプリのインプレッション数(認知)の改善からコンバージョン率(購入)を高め「基盤強化」を行います。
また、デリバリー事業まで手が回らないオーナー様向けに「スタッフの教育・獲得のお手伝い」および「メニュー開発・食材提供」を「のれんわけ」のよな形で提供しており、全国のオーナー様からコンサルのご依頼をいただいております。
これまで実店舗とデリバリー専門店を12店舗運営してきた経験から、飲食店の皆様がかかえる悩みに率直にお答えできるはずです。
大変な時期だからこそ、一緒に助け合ってコロナ危機を乗りこえましょう。
お気軽にコンタクトいただければと思います。
ネットでは知りえないリアルな事情をお聞きできました。
都内で12店舗を運営し、他の加盟店様のサポートもおこなう金田さんに「選ばれるお店作りのコツ」について相談すれば、ゼロから繁栄店をつくれそうですね
コロナ以降、デリバリー事業はなくてはならない存在ですし、来店客が減ったいま、生き残るために別の柱としてUber Eatsを導入することは正しい選択だと思います。
お店のブランドイメージが心配… というお声も聞きますが、デリバリー専門の屋号にて登録できますし、変化に対応できなければライバルひしめく飲食店業界で生き残れませんよね…
Uber Eatsをはじめる前に「選ばれる店舗づくり」「出店の悩み」などあれば、12店舗で成功している金田さんと30分話すだけで月100万の売上は達成できるのではないでしょうか。
Uberさんスミマセン、、やはり飲食店のプロに相談したほうが、もっと飲食店目線でした。
まさしく、目からウロコですね。